意外と知らないシロアリのこと

シロアリとは

シロアリと聞くと家などの木材の害が有名です。
でも実は、布・紙類は聞いたことがあるかもしれませんが、他にもコンクリート・ゴム類・ビニールなどなんでもかじってしまうそうです。
またシロアリはゴキブリの義理の兄弟にあたり、蟻は天敵になるそうです。
大食漢は、義理兄弟とされているゴキブリに似たのかもしれませんね。

他にも、人間の家に被害を及しているシロアリは、たくさんいるシロアリの種類の中で1部の種類しか居ないそうです。
シロアリは、種類によって様々な生活をしていてキノコを作って生活している虫も居るくらいです。
当然、蟻と似たような習性もあります。
シロアリは、アリと同様に1つの巣に何万匹?何百万匹という大規模な数で生活しています。
そして、アリと似たようにそれぞれに階級があるそうで女王アリ・王アリを中心に、副女王・王、働きアリ、兵アリなどがいます。
ここで、女王アリ、王アリ以外は目が見えないそうで、兵アリは生殖さえ持ってないそうです。

皆さんが夏などによく見掛ける羽アリは、ニンフと呼ばれていたシロアリで、新しくパートナーを探し、巣を作る為に産まれて来たシロアリだそうです。
いわゆる新しい家族を作る、未来の王アリ・王アリ候補ですね。 時期になると多くの羽アリが飛び立ちますが、パートナーを見つけて巣を築けるのはほんの少しだと言われています。
シロアリの女王アリは十年余り毎日何百個と卵を産むと考えられていて、こういった苦労に打ち勝つ生命力を持たないと駄目と言う事かもしれませんね。

家に被害を及ぼすシロアリ

シロアリと一言で纏めしまっても多くの種類がいて、人間と同様に住んでいる場所・巣・食べ物・身体の形などそれぞれです。
そして、人間の大事な家の木材などを好んで食べるシロアリもいます。
ここでは、皆さんの身近に潜む危険なシロアリを紹介しましょう。

アメリカカンザイシロアリは、名前の由来通りアメリカなど海外から輸入家具などと一緒に渡ってきたシロアリです。
東京を始め千葉・富山・神奈川などから沖縄までと転々と発生しています。
大人の体長は、6?8mm程で兵蟻は、他の仲間より少し大きく8?11mmなど、役割によって大きさが異なります。
体の色は、シロではなく赤褐色か黒褐色だそうで、羽アリが飛び立つ時期は、7?9月の昼間だと言われています。

元々太平洋の沿岸地域に多く住んでいる、有名な乾材害虫で、日本に家具や荷造材など一緒に持ち込まれました。
それが、屋内の乾材へ拡がって、現在では家を建て直すほどの被害を与えています。

ダイコクシロアリは、世界中の熱帯地域で最も恐れられている乾材害虫です。
乾燥にとても強く、ピアノや家具のような木製品や建造物、野外の枯枝などの中に住んでいます。
日本などでは、奄美大島より南の南西諸島や、小笠原諸島などで見られます。
有翅虫の体長は5?6mmで、兵蟻は3.5?5.5mmなど小形でアメリカカンザイシロアリとは逆で兵蟻の方が小さく、身体の色は黄褐色です。
群飛時期は、3?11月の夕方?夜でシロアリの中では、期間が長いですね。

シロアリの謎

多くの人の中では害虫として有名なシロアリですが、シロアリには謎がたくさんあるそうです。
日本でもアリのような形や習性を持っていながら、無変態動物であって、役割ごとに身体の形なども異なっている、目が見えないなどなどの事が判っています。
また、木の上で生活をしていたり、キノコを栽培する力を持っていたり、どのような生態なのか明らかにされていたり不思議な生物だと1部の人達が興味を持っています。

その為、多くの学者などがシロアリの研究をしていると言われています。
タイでは、国内の17の地域に渡り標高や、森林タイプなど複数地点で調査を行いったそうです。
その中では、シロアリの多様性・そして標高との関係などを種類ごとに分け現象を研究しているそうです。

その結果、シロアリは熱帯地域に生息した生物の中でも、世界的にも前例がない為、貴重な生態学的データとなっているそうです。
研究の為に、採集したシロアリは、分類学的検討を加え4科39属194種いてその中の103種は新種だそうです。
これを元に、属レベルなどでの分類検索表を作成した所、これだけ多くの新種を記録したことには分類学的に大きな成果になると考えられているそうです。

このように現在日本で語られている習性や種類などは、シロアリの謎のほんの1部なのですね。
日本にいるシロアリの1部にも、まだ生態などが明らかにされといないものが多いそうですよ。
謎の多いシロアリ。もしかしたら世界を驚かすような事実があるのかもしれませんね。

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