ファッションを楽しむための基礎知識

ファッションを楽しむための基礎知識とは

アパレル産業の成長などにより、色鮮やかで様々なデザインの衣服、機能性に富んだ素材を使った衣服など様々な衣料品が販売され、簡単に手に入るようになりました。
また、輸入品やアウトレットなどの低価格の衣料品も増えています。
衣料品の種類が増えるということは、目的に沿った衣服を選ぶ選択眼や、それを管理する基礎知識がより重要となります。
衣服に使われる素材の特性・着心地、衣類に付いている表示、洗濯やクリーニングに関する基礎知識が、ファッションを楽しむために必要です。
衣服の着心地、丈夫さ、取り扱いやすさは素材や加工方法によって変わります。
また、衣料品を選ぶ際、デザインや色を中心に選ぶのか、強度などを重視するのかによって求める品質も変わります。
素材や加工技術のメリット・デメリットを正しく知っておきましょう。

衣類の管理には、家庭での洗濯やクリーニング、保管に関する基礎知識も必要です。
その目安となる表示や、洗濯の方法、洗剤の種類に関しても知っておくことが大切です。

衣服の素材によっては、着火しやすいものがあります。
このような素材の衣服を着用中に、コンロの火に引火したことによる死亡事故も起きています。
衣類による事故を防ぐためにも、基礎知識を得ることはとても大切なのです。
衣料品に関する様々な基礎知識を身につけることで、より安全に快適にファッションを楽しむことができるのです。

また、ファッションには衣料品だけでなく、靴やアクセサリーに関する知識も必要です。
たくさんの商品の種類に惑わされることのないよう、基礎知識をしっかりと身に付けておきましょう。

繊維の種類の基礎知識

ファッションを彩る衣服の材料の大半は、様々な繊維です。
綿や麻、羊毛など古くからの人間の生活にかかせない繊維から、新しく作られた化学繊維まで様々な種類があります。
ファッションを作り出す繊維に関する基礎知識を学びましょう。
繊維に関する基礎知識があれば、その繊維の特長を活かした洋服を選ぶことができます。
また、繊維に合った洗濯や扱い方などがわかります。

繊維は、大きく分けて、天然繊維と化学繊維に分けられます。
天然繊維はさらに、植物繊維・動物繊維・鉱物繊維に分けられます。
植物繊維とは、綿・麻、動物繊維は絹・毛・羽毛、鉱物繊維は中皮腫の原因となると問題となっている石綿(アスベスト)です。

化学繊維は、再生繊維・半合成繊維・合成繊維・無機繊維に分かれます。
再生繊維は、植物繊維をいったん溶かし、それを繊維に再生したものです。
再生繊維には、レーヨン・ポリノジック・キュプラ・テンセルなどがあります。

半合成繊維は、天然の繊維や蛋白と化学物質を結合させたもので、アセテート・プロミックスなどがあります。

合成繊維は、石油などから全く人工的に合成された繊維で、ナイロン・ポリエステル・ポリウレタンなどがあります。

無機繊維とは、ガラス・炭素繊維・金属繊維などです。

衣服に使われる繊維は、家庭用品品質表示法に基づき、使用されている繊維組成が百分率で表示されています。
衣服の購入や選択には、繊維の基礎知識を知っていることがとても役立ちます。

皮革の基礎知識

ファッションを楽しむためのアイテムの1つに皮革製品があります。
ここでは、皮革の種類などの基礎知識を説明しましょう。

・天然皮革
天然皮革の中で最も多いのは牛皮です。
ハンドバッグや衣料、手袋、靴など様々な用途で使われています。
産地や性別・年齢などで牛皮は様々な種類に分けられています。
この他、皮革には、馬・羊・カンガルー・ワニ・鹿・ヘビ・ダチョウ(オーストリッチ)など様々な皮革があります。

同じ原皮であっても、なめし方法で製品の特徴は変わってきます。
なめしによって、皮のたんぱく質や脂肪などを除去し、柔軟性と耐久性を与えます。
また、加工によってもスエードや光沢のある樹脂を塗ったエナメルなど様々な種類にわけることができます。

天然皮革は、吸湿性・透湿性・通気性・保温性が良い反面、吸水によって変形を起こしやすく、カビの害を受けやすいのが欠点です。

・合成皮革
生地表面にポリウレタン樹脂をコーティングしたもので、通気性に欠ける反面、加工が簡単で価格が安いのが特徴です。

・人工皮革
超極細繊維の不織布に多孔性のポリウレタンを浸透させて表面加工を施し、起毛したものです。
天然皮革に比べて強度が低く、吸水性に劣りますが、外観や風合いが天然皮革に似ています。

合成皮革、人工皮革ともにポリウレタン樹脂が5年くらいで劣化してしまいます。
合成皮革・人工皮革は長時間日光に当てないなどの配慮が必要です。
保管に気をつけてもポリウレタンは劣化してしまうので、購入した際はしまいこまずにどんどん着用しましょう。

皮革の特徴などの基礎知識を身に着けて、ファッションにぜひ活かしてください。

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